
前回引き続き、九州の産地紹介です。
宮崎の産地訪問後、
1/12エプロン堀江が
コープネット佐藤さんと
向かったのは
鹿児島県垂水市の
「三矢物産」です。
▼向こうに見えるのは桜島。

▼垂水市のとなり鹿屋の地点気象データ(旬別2016年8月~2017年1月上旬)

2016年の垂水は、
1月寒波による雪。
6月7月度重なる大雨。
8月干ばつ。
そして9月には
激甚災害指定になった
台風16号。
天気に振り回された
一年でした。
三矢物産では様々な豆が花を咲かせ実をつけていました。
▼三矢物産 水迫宏一社長 (現在出荷中のスナップエンドウの畑)

12月から1月上旬は平年よりも暖かい日が多く、
豆の実なりがよく、「年末にこんなに出荷することができるのはいつぶりか」
というくらいよく穫れました。
しかし、出る時期が続くと「なり疲れ」で木がよわり、今は勢いが落ちてきて
出荷量が減っています。
▼いんげんは垂水市でも栽培が盛んな作物の1つです

▼いんげんは現在、加温ハウスのものが出荷中です。

▼こちらの赤い花は「スジナイン」というさや豆です!
2012年に発表されたさやえんどうの品種で、
その名の通り筋がなく、下ごしらえの手間がありません。

「スジナイン」は作っているところが少なくて貴重な品種です。
霜などから守るため、念を入れ
屋根をかけて、大事に育てていただいています。
▼コープネットの佐藤バイヤー
共同購入でも、好評の「スジナイン」。2月2回よりコープネットさんの企画があります。

9月に上陸したの台風16号は垂水近隣に甚大な被害をもたらしました。
激甚災害指定にもなりましたが、橋が落ちたり、斜面が崩れたり、道は川のようになりました。
復旧が進められていますが、畑より人家まわりが優先されるため、
三矢物産の畑の周辺にも未だに、その爪痕が残っています。
玉ねぎも台風の被害に合いました。
8月に雨がなくて干ばつだったため、播種がおくれていたのですが、
9月初旬にようやく播いた種が芽を出す頃に台風がやってきました。
その為、苗の一部は畦ごと流されてしまいました。
結果、植え付けの時「畑5~6枚分」の苗が足りなくなりました。

そのような状況であったため、2月下旬から収穫予定だった玉ねぎは
約2週間ほど遅れています。
畑の厄介ごととして、最近は獣害が相次いでいます。
昨年は、
サルにタマネギを持っていかれるという事件がありましたが、
イノシシの出没も多発しています!!
▼マルチにあけられた穴はイノシシの足あとです。結構大きな穴です。
イノシシはマルチなどお構いなしに歩きたいところを歩きますので…

いのししの好物はさつま芋や南瓜。
土の中にいるミミズを狙って掘り返したりもするそうです。
▼南瓜の定植準備したマルチの上にもイノシシの足あとが・・・

最近は、今まで見なかった鹿まで目撃情報が出てきているそうです。
イノシシも、昔は山の上の方だけだったのが、徐々に下に降りてきています。
しかし前面に電柵を張りめぐらせるというのは、面積を考えると現実的には難しく、
ネットを張ったり、イノシシの隠れ場所になりそうな雑草の茂みを作らない様に
草刈りや片づけをまめにするなど、できる限りの対策をしています。